聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝
開催期間:2009.9.19(Sat)-2010.1.11(Mon) 開催会場:上野の森美術館 会期中無休
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聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝 みどころ

チベット密教について

チベット密教について
チベット密教の特色

インドを中心としたアジアの仏教文化圏のなかでも、護摩行などの密教儀礼を実践しているのはチベットと日本くらいしかありません。21世紀の今も、チベットと日本には生活に根ざした密教が息づいています。
密教の思想は、インドにおいて体系立てられ、発展しました。日本の密教は、6-7世紀頃にインドから中国に伝わり、9世紀に空海・最澄らによって伝えられたもので、「中期密教」と呼ばれ、『大日経』に説かれる胎蔵マンダラと『金剛頂経』に概略が説かれる金剛界マンダラを重視しました。
対して、チベットの密教は、8世紀以降にインドからチベットに伝わり、教義が整理されたもので、「後期密教」と呼ばれ、瑜伽(ゆが)タントラ、無上瑜伽(むじょうゆが)タントラと呼ばれる密教経典が流行しました。その本尊の多くは、多面多臂で恐ろしい形相をしており、配偶女尊と抱き合う忿怒歓喜仏の姿が多くとられています。主な宗派としてカギュ派、サキャ派、ゲルク派、シチェー派が挙げられます。

初期密教
 

中期密教
 

後期密教

所作タントラ
 

行タントラ
 

瑜伽タントラ
 

無上瑜伽タントラ

密教初期段階(雑密) 
単純な儀式や作法

『大日経』など
マンダラを使った瞑想の方法

『金剛頂経』、『理趣経(りしゅきょう)』など
本尊と一体となる密教的な瞑想修行の過程

インド後期密教の到達点
『秘密集会(しゅうえ)タントラ』、『ヘーヴァジラ・タントラ』、
『カーラチャクラ(時輪)タントラ』など


チベット密教美術の特色

チベット密教美術において特徴的な表現形式として、寺院内の壁画、タンカ、金銅仏と密教法具が挙げられます。なかでも各種の尊格、祖師図、仏伝図などを綿、麻、絹などに描くタンカは、わが国の掛軸形式の仏画にあたるもので、色とりどりの布で表具され、信者・僧侶の観相や礼拝、堂内の荘厳と供養などに用いられます。
表現される尊格も多様で、仏・如来、菩薩、祖師、守護尊(イダム)、護法尊、忿怒尊、女尊、羅漢などがあります。うち羅漢以外には男性・女性の別があるのも特徴的です。宗派により本初仏(ほんしょぶつ)が異なり、ゲルク派は持金剛仏、カギュ派は金剛薩埵、ニンマ派は法身普賢を本初仏とします。


チベット密教は師資相承(ししそうじょう)を特に重視しているため、各派はそれぞれの開祖や学僧などを賛美し、没後は遺骨を祀る霊塔を建て、肖像画を作しました。


「守り神」の御名に掛けて誓約するチベットの古い風習に基づき、仏教伝来後に師から与えられた特定の仏教尊格が個々人の守護尊(イダム)とされました。ほとんどが明妃を抱擁する男女合体の多面広臂像(頭や手足が複数あるもの)で、ヤブユム(父母仏)像と呼ばれます。本来は伝法灌頂(でんぽうかんじょう)を受けた僧侶にのみ開帳すべきものとして、寺院では一般信徒の目に触れないようにすることが多いです。


ヒンドゥー教やチベット土着のボン教の神々も、仏教の三宝(仏法僧)を護る仏達として護法神に取り入れられました。ボン教起源の神々はチベット風の服装で描かれます。


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